Japan Documents のハンドブックシリーズ

このシリーズは、東京で英語で出版された、世界的な英語の学術市場を対象とした幅広い日本研究に焦点を当てています。各ハンドブックには、トピックのさまざまな側面に関する平均20の新しく書かれた寄稿が含まれ、これらは一緒になって、学者と学生の使用に関する最新の調査を構成します。焦点は人文科学と社会科学です。

近現代日本の儒教ハンドブック（Editor: Shaun O'Dwyer)

2022年2月

300ページハードカバー

ISBN: 978-4-909286-08-6

28,875円（税込）

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儒教の近現代の系譜学への主流派の評価には、中国中心主義的なバイアスが存在しています。それは戦後期の政治哲学者・道徳哲学者・思想史家によって近現代日本の儒教が無視されていることに起因しています。

本書は19世紀半ばから21世紀までの近現代日本の儒教をカバーした論文集です。本書に収録されている論考は、近代化・帝国主義的拡大・1945年以降の自由民主主義的政体としての再構成といった日本の重要な段階における、儒教思想を再構築した改革者・教育者・哲学者の思想的・イデオロギー的傾向などを考察しています。また、その著作が日本国外にはほとんど知られておらず、日本国内でかろうじて記憶されているような近現代の儒教思想家・改革者の入門書としても有用な1冊です。

儒教とはいかなるもので、民主主義と両立しうるものであるかどうかを現在研究している儒教研究者たちにとって、本書の論考のいくつかは、注目すべき論題なるだろう。すなわち本書は、儒教がいかに強権的な国粋主義や軍国主義と結びつき、1930年代の日本の政治体制を支え、ひいてはアジア太平洋地域を戦争に導いていったかという考察を、読者にうながすのである。

Editor: Shaun O'Dwyer

Shaun O’Dwyer is an associate professor in the Faculty of Languages and Cultures at Kyushu University. His research specialization is in moral and political philosophy, and Modern Confucianism. His recent publications include the book Confucianism’s Prospects: A Reassessment

(State University of New York Press, 2019) and the paper “Meritocracy and

Resentment” in Philosophy and Social Criticism (2020).

Contributors

Chang Kun-chiang, National Taiwan Normal University; Eddy Dufourmont, University Bordeaux Montaigne; Han Shuting, Kyushu University; Jiang Dongxian, Stanford University; Kang Haesoo, Meijo University; Lee Yu-Ting, National Taiwan University; Mizuno Hirota, University of Tokyo; Alexandra Mustățea, Kanda University of International Studies; Shaun O’Dwyer, Kyushu University; Park Junhyun, Republic of Korea Air Force Academy; Masako Racel, Kennesaw State University; Kyle Michael James Shuttleworth, Rikkyo University; Song Qi (Jiangxi University of Science and Technology; Yamamura Shō, Shōwa Pharmaceutical University.